日々スキンケアをしていく中で実は大切な働きをしているものが2つあります。
それは「皮脂」と「常在菌」です。
皮脂が多いとべたべたする、少ないと乾燥する・・・。
このようなイメージを持っている方は多いと思いますが、実は皮脂の持っている保湿力というのはそんなに強くないんです!
今回はそんな皮脂の働きから、身体にたくさん存在する常在菌の働きについて詳しく紹介していきます!
背中に関しても同じことが言えますので、背中ニキビ、背中のシミに対して効果的にジッテプラスを働かせることができるようにここで正しい知識をつけ、日々の背中ケアに活かしていってください!
 

肌の基本を学ぶ〈皮脂〉

皮脂は肌の上で汗と混ざりあって、皮脂膜をつくり、肌を乾燥から守っている。
皮脂には皮膚を保湿する働きがある、という説は、30年以上前に否定されています。
皮脂は皮脂腺から分泌され、その皮脂腺はすべて毛根内部についています。
皮脂は、人の体がふさふさの毛におおわれていた頃の名残です。
皮脂が毛の表面をコーティングして、なめらかな状態にしていたのです。そのおかげで、毛玉になったり、毛同士がからまったりしないようになっていました。
皮脂というより毛脂というべき性質のものです。
そのいっぽうで、肌にとってはダメージとなります。皮脂は時間がたつと酸化して、過酸化脂質に変化します。
つまり、腐るわけです。
腐った脂肪は、皮膚を刺激して炎症を起こし、それが何度もくりかえされると、組織に慢性的ダメージを与えます。
その証拠に、だれでも体の中で肌のいちばんきれいな場所といえば、腕の内側やももの内側、胸まわりなど、毛の少ないところです。
毛が少ないということは、皮脂腺も少なく、分泌される皮脂の量も少ないので、過酸化脂質によるダメージも少ない。
だから、キメのこまかい、美しい肌が保たれているわけです。
顔や背中、おしりなど、皮脂腺が比較的多い肌は、他の部分にくらべてキメが粗くて、あまりきれいとはいえません。
皮脂が多く分泌されている肌ほど、腐った皮脂によるダメージを受けやすいことが、重要な要因のひとつになっていると思われます。
「先生、顔は外に出ているけれど、腕の内側は洋服で保護されている。
だからきれいなんじゃないんですか?」という人がいました。
それも一理あると思います。
でも、腕やももの内側にしろ、胸のまわりにしろ、洋服でつねにこすられています。
負担がかかっているわけです。それなのに、そういった場所の肌はきれいに保たれているのです。
「紫外線をほとんど浴びないからでしょ」という人もでてきます。
それなら、ヨーロッパの人たちをみてください。彼らの日焼けの仕方は半端じゃありません。
夏の間中、炎天下で寝そべって焼きつづけている。
腕の内側だって、わざわざ万歳してよく焼いている。
それでも、腕の内側も、ももの内側も、胸まわりも、肌のキメは他の部分よりもずっとこまかくて、きれいなままです。
また、子どもの頃から日にほとんど当たったことのない人でも、同様の肌のキメのちがいは明らかです。
皮脂膜をつくっている皮脂にも、保湿効果がありますが、それは保湿効果全体の1パーセントにもなりません。
99パーセントは自家保湿因子の力によるものなのです。皮脂にはほとんど保湿効果がないばかりか、むしろ肌にダメージを与えかねないものなのです。

肌の基本を学ぶ〈常在菌のはたらき〉

肌を守っているのは、肌自身の力もさることながら、頼もしい「助っ人」の存在も無視できません。
常在菌たちです。
人体にはおびただしい数の、さまざまな種類の細菌が棲みついています。
この細菌たちを常在菌といいます。
常在菌は棲まわせてもらっているかわりに、人体にいろいろな「貢献」をしています。人体と常在菌は共存共栄の関係にあるのです。
常在菌は皮膚にも棲みついていて、とくに毛穴の中には奥まで入りこんでいます。
そのいちばんの働きは、カビや酵母菌、雑菌などから肌を守ること。
つまり、常在菌は私たちの皮脂や汗を食べて、酸を排池し、この酸のおかげで皮膚はつねに弱酸性に保たれているのです。
カビや酵母菌、雑菌などはアルカリ性を好むため、常在菌によって弱酸性に保たれている皮膚には近づけないし、中へ侵入できないというわけです。
けれど、常在菌はそれだけでなく、ほかにも重要な働きもしているのではないかと思います。
たとえば、表皮を活性化させるような栄養分を提供しているのではないかと、私は考えています。
実際、皮膚の常在菌がさまざまな代謝をしていることは、すでに明らかになっています。

化粧品で肌のサイクルをとめないで

角層の表面には、拡大すると網目状の溝が走っています。
この溝が肌のキメで、皮溝ともいいます。
では、いったいそのような皮溝、つまりキメがどのように角層の表面にできるのでしょうか?
真皮と表皮の境を顕微鏡でみると、真皮と表皮が交互に入りこんだり、出たりしながら噛みあって波形になっています。
この凹凸にともなって、角層の表面も入ったり、出たりしてキメをつくっているようにみえます。
健康な肌では角層のキメが深く、また、表皮と真皮も深くしっかりと噛みあっています。
けれど、キメが浅いと、表皮と真皮の噛みあわせも浅い。
そして、キメがなくなっている肌では、表皮と真皮の境は平らです。
この表皮と真皮の境の部分は、ちょうど表皮細胞が生まれる基底層にあたります。
基底層が平らでは基底細胞の数が少なくなるので、新しい表皮細胞や角質細胞は不足してしまいます。
すると、皮膚は広がる力がなくなり、縮むので細胞がたがいに引っぱりあうようなかたちになるため、皮膚はぴんぴんに張ってしまい、そうなれば、キメなどできる余裕はなくなってしまうわけです。
これが萎縮した皮膚という状態です。
また、角質細胞が垢となって1個はがれ落ちると、それがシグナルとなって基底層で表皮細胞がl個生まれます。だから肌はどの部分でもつねに平らで、凸凹にならないのです。
要するに、通常皮膚の調整は、皮膚表面の死んだ角質細胞がおこなっているということです。
角層がダメージを受けて保湿膜とバリアが破壊されれば、表皮全体が薄くなり、それにともなって真皮も薄くなり、皮膚全体が薄くなってしまうのです。
皮膚全体が薄くなると、くすんでみえたり、小ジワができやすくなりますし、また、皮の下の血管や筋肉が透けやすくなるため、色ムラも生じるわけです。
間違ったスキンケアで角層がダメージを受ければ、その影響は皮膚全体におよぶのです「肌の中まで影響するわけではないから、表面に何をつけてもいいじゃない」などと、のんきなことはいえません。
いちばん表面の角層が皮膚全体を調整しているのですから、正しいスキンケアがとても重要なわけです。
ところが、世界中のほとんどの女性がよいと信じておこなっている日々のスキンケアの多くが、じつは肌を傷めているのです。